後期高齢者医療制度を冷静に理解しましょう

 混乱続きの「後期高齢者医療」ですね。

 何がここまで混乱に拍車をかけたのでしょうか、以下の記事を参考にして、冷静に制度を理解して欲しいと思います。

 混乱の大きな原因は、「後期高齢者医療」制度の周知不足 ・ 理解不足だと思われます。

 まず制度自体を良く理解して、頭を整理しての言動が望ましいでしょう。
 年配の方にも問合せの窓口を新たに開くとか、行政のしっかりした対応が望まれるところです。

 ややこしいのが、都道府県ごとに保険料の差をつけるとということ、すなわち医療費負担が高い都道府県は保険料が高くなる図式だったようですが、それを各都道府県が補助等で保険料差異が見えなくなってしまったところです。

 スタート当初から、地域実情に合った高齢者医療を運営しコストバランスを整えるような理念がぐらついてしまいましたね。

 これは政府がドタバタして、周知できなかったことによる不安の連鎖・増幅だと考えられます。

 ちょっと整理したい論点をまとめると、

  • 全員が新たな負担になるわけではなく、対象者約1300万人のうち1100万人はこれまでも国民健康保険などの保険料を支払ってきました。
  • 扶養家族だった約200万人は新たな負担が必要となるが2年間は大幅に軽減されるます。
  • 低所得者には段階的な減免も図られます。
  • 天引きをやめても負担がなくなるわけではなく、むしろ天引きは窓口で支払う手間が省けるメリットがあります。
  • どんな制度にしても医療制度を継続する以上、何らかの負担が求められます。

「後期高齢者医療」制度については、以前記事にしてますので参考にして下さい。

後期高齢者医療制度が平成20年4月よりスタート

 だいたい新しい制度が始まると混乱が必ずと言っていいほどありますね。

 これは周知をさせきれていない、政府や行政の責任だと思います。

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(http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/dompolicy/137977/)

【主張】後期高齢者医療 冷静に制度を理解しよう

 75歳以上が原則全員加入する後期高齢者医療制度(長寿医療制度)が、出だしから大きくつまずいている。

 保険証が届かないことや保険料の徴収ミスなど混乱続きだ。

 制度導入決定から2年も準備期間があった。
 厚生労働省はこの間、何をしていたのか。猛省を促したい。

 福田康夫政権の誕生に伴い与党が昨年10月末になって、保険料軽減策を突如加えたことも準備遅れの原因となった。
 与党にも責任の一端はあるといえよう。

 混乱がこれ以上広がれば、制度は信頼を失い、医療不安につながる。

 政府は制度を運営する広域連合と連携し、加入者全員分の再チェックを行うべきだろう。

 周知不足も混乱に拍車をかけた。その一つが保険料負担だ。

 全員が新たな負担になると誤解している人も少なくない。
 対象者約1300万人のうち、1100万人はこれまでも国民健康保険などの保険料を支払ってきた。

 扶養家族だった約200万人は新たな負担が必要となるが、2年間は大幅に軽減される。

 低所得者には段階的な減免も図られる。

 高所得者や従来の自治体独自の減免制度から外れた人などは保険料が上がる場合もあるが、新制度移行で下がる人も多い。

 15日から始まった保険料の年金天引きには批判が強い。

 だが、民主党の主張のように天引きをやめても、負担がなくなるわけではない。

 むしろ天引きは窓口で支払う手間が省ける。納付漏れを少なくするにも有効な手段だ。お年寄りにも冷静な対応を求めたい。

 「天引き後の年金額では生活できない」との不安も広がっている。
 制度は複雑で理解しづらい。

 政府は戸別訪問などきめ細かな対応を講ずるべきだろう。
 滞納が続き必要な医療が受けられない人がいないかの把握も必要だ。

 新制度は医療費の一定割合(当面10%)を高齢者自らの負担とした。
 医療費が高い都道府県ほど保険料も高くなる仕組みも導入した。

 少子高齢化で医療費はさらなる伸びが予想される。
 高齢者に応分の負担を求めることもやむを得まい。

 新制度のすべてに問題があるわけではなく、制度を廃止したところで問題は解決しない。

 ただ、国民が安心して老後を過ごせる制度でなくては長続きしない。

 政府は制度の意義を理解してもらうと同時に、改善の努力も怠ってはならない。

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後期高齢者医療制度 混乱の背景

 今月スタートした75歳以上が対象の後期高齢者医療制度は、制度初日に名称が「長寿医療制度」と変えられたり、保険証が届かなかったりと混乱続きとなっている。

 大きな制度改正にもかかわらず周知不足で、制度が始まってから気付いた高齢者が大半だったためだ。

 制度の複雑さもあり、保険料負担への不安や「これまで通りの医療が受けられないのでは」との誤解も少なくない。

 批判の声は高齢者だけではなく、自治体や医師会などに広がり、国会では野党が廃止に向け攻勢を強めている。

■混乱の背景

 混乱が拡大した最大の理由は周知不足だが、準備期間が足りなかったわけではない。

 新制度導入は平成18年6月に成立した医療制度改革関連法で決まった。
 以来、厚生労働省はシステム設計などを進めてきた。

 同省の計算が狂ったのは、昨年9月に福田政権が発足し、新たな負担軽減方針を決めたからだ。

 与党の調整は難航し、負担軽減内容が固まったのは10月末。
 この影響で、9月上旬に予定していた保険料算定基準が自治体に通知されたのは11月末にずれ込んだ。

 システム開発も遅れ、高齢者向け広報資料が確定したのも11月だった。

 新制度には多様な減免制度があったが、与党の追加軽減策が加わりより複雑化。

 制度の周知やシステムのチェックに時間が必要になったが、「短期間で集中的に行わざるを得なかった」(同省幹部)。

 こうした事情が保険証をめぐるトラブルや保険料計算ミスにつながったようだ。

■不安が不安を呼び

 保険料負担も大きな関心を集めた。

 15日から年金天引きが始まることもあり、「負担増になる」との不満が強い。

 ただ、多くの高齢者はこれまでも国民健康保険(国保)の保険料を支払ってきた。

 新制度に加入しても、減免措置で極端な負担増はまずはない。

 新たに負担を求められるのは子供の扶養家族だった約200万人だが、激変緩和措置で免除や大幅減額される。

 野党が主張するように天引きをやめれば、保険料を支払いに行かなければならなくなる。

 同省の想定外だったのが、東京23区などの自治体が独自に行ってきた国保加入者向け負担軽減策が、新制度に適用されなくなったケースだ。

 自治体の軽減策を受けられなくなった人は結果的に保険料が上がる。

 保険料の滞納が続けば、いったん医療機関の窓口で全額自己負担となることも批判の的だ。

 受診を我慢して病状が悪化する人が増えることも懸念される。
 こうした不安が、新制度批判へとつながっている。

■誤解が拍車かける

 新制度の治療内容も高齢者を不安にさせている。

 75歳以上の高齢者は慢性病の人が多いとの判断から、患者が「かかりつけ主治医」を指定する仕組みを導入。

 無駄な治療を減らそうと、外来診療には患者負担原則月600円の定額払い(後期高齢者診療料)も新設した。

 ところが、患者への説明は医療機関まかせのため、「主治医以外の先生には診てもらえない」といった誤解が広がった。

 一部の医師から、「患者が医者を選ぶ権利を奪うものだ」との懸念が出たことも混乱に拍車をかけた。

 茨城や山形などの医師会は、後期高齢者診療料を請求しないよう会員医師に呼びかけている。

 しかし、実際には、患者は主治医以外の医師にもこれまで通り自由に受診できる。

 野党が「高齢者を早く死なせようとしている」と批判する終末期治療方針の作成も、患者に強制するものではない。

 同省は一連の混乱に「周知を徹底するしかない」としているが、有効策は見つかっていない。

2008年04月16日

カテゴリー:法律改正情報, カテゴリー:社会保険の基礎知識


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